六ヶ所村通信

2013.07.21
六ケ所村通信

これは私たちの未来の世代にかかわる問題です。
映画『六ヶ所村ラプソディー』
撮影現場からのレポート

六ヶ所村通信とは、2004年4月から始まった『六ヶ所村ラプソディー』の撮影。
その間、東京都と六ヶ所村を合計20回近く往復を繰り返しながら、200時間に及ぶ撮影素材の中から119分の映画として公開されたのが『六ヶ所村ラプソディー』です。
映画には納まりきらなかった様々なシーンをビデオレターとして「六ヶ所村通信no.1~no.3』に収録。また、映画公開後の取材をまとめ、『六ヶ所村通信no.4』に収録しました。


◆六カ所村通信 no.1
(2004年/51分/カラー)
「2004年4月~8月」
初春の六ヶ所村でチューリップ祭りを毎年開催する菊川慶子さんは核施設に頼らない生活を実践する、という運動を続けています。 漏洩事故後止まっていた使用済核燃料の再処理工場への搬入が1年7ヶ月ぶりに再開され、反対のためにわずかな人たちが集まりました。
7月、八戸に住む山内雅一さんがウラン試験を止めようと市民によびかけ、青森県庁の前で一週間のハンガーストライキを始めました。 泊部落はかつて核燃をめぐって賛成派と反対派に別れて激しく争いましたが、結局漁業組合は漁業権を放棄しました。 ここでクリーニング店を営業する小笠原聡さんは、最初は原発のことを知らずに怖いと思っていたが、自ら、 勉強会をすることで今では原子力発電を維持するために再処理事業は必要だと確信するようになったと言います。
監督:鎌仲ひとみ
プロデューサー:小泉修吉
撮影:大野夏郎、松井孝行
助監督:金森祥子、河合樹香


◆六ヶ所村通信 no.2
(2005年/58分/カラー)
「2004年夏~12月」
「食べるということは他の命をもらって生きているということ」と言う近隣の農家たちは、再処理工場稼働による、 風評被害や、食品への影響を心配します。
福井県美浜原発での事故を受け、より不安を強めた菊川さん達は、隣接市町村をまわり、 ウラン私見開始に必要な「安全競艇」を結ばないよう申し入れを行いました。 泊部落には過疎化を嘆く漁師がいる一方、クリーニング師に転職した相内一泰の姿がありました。 六ケ所村を代表する企業のひとつ、岡山建設の岡山勝廣さんは、原子力産業に関わる一方で、バイオマス発電、 風力発電などのエネルギー事業にも乗り出し、新しいエネルギーを六ヶ所村の地場産業にして 世界に貢献するべきだと考えています。
監督:鎌仲ひとみ
プロデューサー:小泉修吉

撮影:大野夏郎
助監督:金森祥子、河合樹香


◆六ヶ所村通信 no.3
(2008年/57分/カラー)
「2004年晩秋~2005年早春」
12年前にサラリーマンを辞め、実家の農業を継いだ哘(さそう)さんは再処理工場に関する風評被害についての勉強会を開催しました。 哘さんは農業を営む苫米地さんら仲間達と「放射能のかからない最後の野菜」の産直販売をすることにしました。 そんな中、2004年12月21日、ウラン試験が始まりました。
一方、京都大学で原子力を研究する小出先生を訪ねました。原子力の力を信じてその分野に踏み入った小出先生でしたが やがて自分の信じていたことの間違いに気付いたと言います。 六ヶ所村が大雪に見回れた二月、年に一回の防災訓練が行われました。泊集落では日本原燃の職員を講師に迎え、定期的に勉強会が行われています。農業者の心配も分からないわけじゃないけれど、 もう少し勉強して風評被害で野菜が売れないことのないように、もっと売る努力が必要ではないか、と建設会社で働く上野さんは言います。
監督:鎌仲ひとみ
プロデューサー:小泉修吉

撮影:大野夏郎
助監督:河合樹香


◆六ヶ所村通信 no.4
(2008年/75分/カラー)
「2007年8月~2008年2月」
12年前にサラリーマンを辞め、実家の農業を継いだ哘(さそう)さんは再処理工場に関する風評被害についての勉強会を開催しました。 哘さんは農業を営む苫米地さんら仲間達と「放射能のかからない最後の野菜」の産直販売をすることにしました。 そんな中、2004年12月21日、ウラン試験が始まりました。
一方、京都大学で原子力を研究する小出先生を訪ねました。原子力の力を信じてその分野に踏み入った小出先生でしたが やがて自分の信じていたことの間違いに気付いたと言います。 六ヶ所村が大雪に見回れた二月、年に一回の防災訓練が行われました。泊集落では日本原燃の職員を講師に迎え、定期的に勉強会が行われています。農業者の心配も分からないわけじゃないけれど、 もう少し勉強して風評被害で野菜が売れないことのないように、もっと売る努力が必要ではないか、と建設会社で働く上野さんは言います。
監督:鎌仲ひとみ
プロデューサー:小泉修吉

撮影:大野夏郎
助監督:河合樹香


電気を使って生活している限り、日本ではほとんどの人が原発に依存して生活をしている。しかし、同時にほとんどの人が自分の電気を使う生活が核に結びついていると意識していない。電気を使うたびに放射性廃棄物が産み出され、それがいかなるものなかを知っている人もほとんどいなかった。しかし.2011年3月11日の東京電力福島原発の事故以来、全ての日本人が放射能について考えざるを得ない状況になった。
鎌仲監督メッセージより


監督 鎌仲ひとみ 
製作・著作 グループ現代